渋谷で働く東大生起業家のブログ

現役東大生がITで起業してみました。日常のリアルや日頃の思考をアウトプットして行きます。

優先順位と生産性

優先順位と生産性の理論

今回は僕が以前インターンしていた会社で最も深く勉強した事柄について、話したいと思います。その理論は、「優先順位と生産性の理論」と言われていました。どういうことかというと、目的を達成するためには結局、優先順位をつけることが非常に非常に非常に重要であるということです。

生産性を高めるためには、何をやるかを決めることが一番大きい

何かを成し遂げようとすると、そのゴール地点に行くためには様々なルートが存在するように見えます。例えば、売り上げを伸ばしたいときの、顧客を増やすのか顧客単価を増やすのかの要素分解は、非常に有名ですよね。こういった要素分解をなぜ行うかというと、それは優先順位をつけるためなのです。

優先順位をつけて、何かをやると決めることは、何かを徹底してやらないと決めることと同義です。これと決めたこと以外は、全くやりません。

上記の例でいいます。飲食店の顧客数を増やすとなった時に、顧客数を追うとなったとします。このとき、実は言葉の裏に、「制約条件」があります。それは、「最低限の基準」とも言えます。要素分解がかけ算的であればあるほど、要素分解で発生した要素同士は、トレードオフになることが多いので、最低限の基準はもう片方の要素に関することの場合が多いです。つまりここでは、顧客単価に関わることが最低限の条件=制約条件隣、「最低限500円以上を消費する顧客」が「顧客数」の条件となります。

つまり、どんな手を使ってでも良いので客単価500円以上のお客さんの顧客の数を増やすことが、やることになります。そして、優先順位をつけるとは、この時、お客さんの消費する額が10000円であろうと、700円であろうと、全く気にしない、ということです。

優先順位をつけたこと以外はやらない

今、顧客数を追うべきものとして設定しました。

顧客数を追おうと考えると、やるべきことがたくさん考えられます。ここでは、「メニューの価格を下げる」という施策を例にとって考えて見ましょう。

この施策は、顧客単価を下げてしまう施策でもあるので、売り上げを追っている人からすると、心配になってしまう施策かもしれません。しかし、顧客数を追うと決めた以上、他のKPIを気にしてはいけません。

顧客単価に関しては、500円以上であれば、それで良いと割り切って、どんどん大胆な施策を売って行きましょう。そうすることが、つまり、トレードオフの意思決定をして優先順位をつけたということなのです。

優先順位をつけることによってリソースの集中投下ができる

顧客単価が下がってしまったので、売り上げが落ちてしまう可能性があります。もしそうした結果に陥った場合、それは優先順位の付け方のミスです。

顧客数を定義する時に、客単価1000円以上で区切っておけば、結果はうまい方向に転じたかもしれません。つまり、思考スキームのミス=考え方を間違ったことによるミス、でなく、設定のミスにすぎないのです。

優先順位と生産性の考え方では、優先順位をつけることによってリソースの集中投下が行われ、KPIが伸びることを前提としています。制約条件の設定方法により、顧客単価・顧客数の比重を柔軟に考えることが可能な上、一度設定したKPIに関しては、それだけを追うように考えれば良いので、無駄な行動が減るのです。

生産性の下位要素にも、優先順位が存在する

生産性の下にも優先順位決定が発生します。つまり、顧客数の下に、男性顧客数と女性顧客数が存在し、同様の優先順位決定の意思決定が行われます。

優先順位と生産性の考え方は、最初の設定に全ての結果を起因させるように考えることができる考え方です。つまり、何を追うかの意思決定こそ成果に一番響くことであり、トップがそれを決定する。その下の者はその範囲の中で、より小さなレイヤーで意思決定をするというもので、組織に一貫性も持たせることができる、素晴らしい考え方なのです。